世界各国の女性の学び、キャリアや働き方、結婚・出産、子育て、女性を取り巻く環境やライフスタイルについてご紹介します。
 

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韓国はなんといっても教育大国。韓国の教育制度は日本と同様に小・中学校が義務教育となり、通学年も同じです。ただ、義務教育は6歳に達した後の最初の学 年から始まりますが、優秀な児童に対しては、早期就学(5歳)が認められています。何にもまして教育、経歴が命の国。当然ながら大学進学率は高く、全体の 70%とも言われています。韓国の進学率の中には、専門大学と呼ばれる就学年数2,3年で主に工学技術、看護学などの職業人を養成する学校への進学者も含 まれます。他にもIT、調理、美容、美術、観光業系などの実践を中心に学ぶ専門学校があります。またアジア大学ランキングで韓国の大学3校が上位10位以内に入っており、教育の熱心さも伺えます。
 

韓国での受験戦争は非常に激しいもので、国立、私立関係なく「大学修学能力試験」という日本のセンター試験に近いものを受けなければいけません。また、良 い成績を取らなければ、自分の志望大学に入れず、就職にも影響を及ぼします。大学の費用は国公立大学で平均5400USD/年、私立大学で平均 9380USD/年で世界で4番目に高いと言われています。ちなみに、日本の国立大学に関しては5番目と示されていますが、日本の私立授業料に関しては、 平均授業料8039USD/年とされています。
 

韓国は不景気真っ最中の今、雇用が生まれないのです。なので、ソウル大卒で必死に勉強したのに就職先がないということも珍しくはありません。それに加え韓国では、まだまだ男性優位の社会ですから、女性にとってはさらに就職は狭き門となっています。
 

しかし、近年、高所得が保障される専門職での女性増加が目立っています。司法試験、外務公務員国家試験などの難関資格受験者も増加しました。また、医師や 薬剤師など専門職に就く女性の割合も年々高くなっており、小学校教諭の割合は非常に高いです。これらのような専門職では比較的男女差別が少なく、女性でも専門性を発揮して仕事に取り組めることから、就職を控えた女子大生の間で専門職志望が高まっているとのことです。本当に勉強熱心な韓国人。キャリアアップのために学ぶことをいといません。
 

お稽古事も、やはり勉学につながることが多いようです。韓国では幼稚園に入る前から幼児教育に熱心な家庭もあり、学校に通い出したら、英会話はもちろん、学習塾、音楽など多岐に渡ります。また、語学を磨くために海外留学をさせる家庭も多いです。英語力は必須とされる国なので、多くの人が英会話を学びます。 社会人になってからも、出勤前や仕事の後、休み時間を使って語学学習、パソコン関連資格学校、ジムなどに通う人も少なくありません。女性には、料理、裁 縫、ヨガなど日本と似たようなお稽古事が人気です。
 
 
 

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20代の韓国女性の経済活動参加率は、20代男性を追い越すようになりました。韓国の女性のパワーはすごいものがあります。20代女性の経済活動が男性よ りもさらに活発化したことは、全般的に女性の競争力が大きく向上したためと見られています。 しかし出産・育児の負担が大きくなる30代になると、女性の経済活動が下がることも判明しています。
 

韓国では、日本と同じ様に大学を卒業したからといって、必ず就職できるわけではありません。2013年に行われたある調査では、中小企業の半分以上 (52.8%)が大卒の新規採用計画がないことを明らかにしています。また、採用されても正社員ではなく、契約社員として採用され会社に入ってからも緊張 が続きます。
 

また、家父長的な儒教思想により、まだまだ保守的な考えが強く、女性は結婚したら家庭に入るべきだという価値観が一般的です。 中小企業では結婚したら結 婚退職、または出産の際に退職をしなければならない状況も多くあります。女性の平均勤続年数は2.5年で5年以上勤続している人は全体の13%程度です。 したがって韓国の企業によっては、結婚と同時に退職することを条件に採用しているところも未だに多いというのも現実です。上場企業の女性管理職の割合は 5.3%、役員になるとこの割合は更に下がり、上場企業では1.5%となります。これらの数字からも、女性のキャリアアップの難しさが伺えます。
 

しかしながら、韓国の女性たちはここ数年で変化しています。韓国史上初の女性大統領の登場など前向きな一面があるのも事実です。2013年朴槿恵大統領が 就任し働く女性への支援を公約し、女性の就業を促進するため、育児休暇制度や公共および企業内保育サービスを大幅に拡充しています。
 

また、高所得が保証される専門職で女性の増加が目立ち、国家公務員試験、司法試験、外務公務員試験を受ける女性の割合が35%-45%を占めます。他にも 医師や薬剤師、学校教論なども女性の割合が増えています。これらは、比較的男女差別が少なく、女性でも専門性を発揮して仕事に取り組めることから人気があ ります。
 
 
 

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日本以上に晩婚化が進んだ韓国。昨年の初婚年齢は男性32.1歳、女性29.4歳と15年前に比べ男性で3.3歳、女性で3.4歳高くなっています。これ は1997年の通貨危機による影響が考えられます。経済的自立が強調され、将来に対する不安が大きくなった為だと言われています。
 

そして、日本以上にお見合い結婚が多いのも事実です。
 

結婚適齢期を迎えた韓国の女性は、学校や職場恋愛などもしますが、家族や親戚からの紹介でお見合いをすることも少なくありません。元々韓国は人脈を重視す る社会です。法事の度に親族が集まれば結婚の話になり、誰かを紹介しては結婚をせかすような場面も良く見られます。結婚する親同士が知り合い、ということ もあります。
 

韓国は母親と子供が暮らしやすい国の176カ国の中31位です。韓国の保健所は診療機能を有しており、出産前の妊婦検診をはじめ、葉酸・鉄剤の支給、出産 準備教室として胎教やヨガ、呼吸法など妊娠・出産に関する多様なサービスが無料で提供されています。出産は初産年齢が30.48歳と年々高くなっており、 自然分娩を希望する人が大半ですが、帝王切開の割合も約40%と日本に比べると高いです。これは高齢出産が増えた背景もあるようです。
 

ちなみに費用は自然分娩で約40-50万W、帝王切開で約80-120万Wです。そして、産後は家族の助けを借りられない場合、『産後調理院』に約2週間 入り、栄養・体調・精神面の管理まで受けます。自宅療養の場合も、産後ケア専門のお手伝いさんに来てもらい家事全般と赤ちゃんの世話をしてもらいます。費 用は2週間で約70-80万Wです。また産後の離職率は、大手企業、公務員や専門職以外では非常に高く、育児が落ち着いてから新たに働く女性が大半を占め ます。
 

女性は結婚して嫁いでしまえば、嫁いだ先の家族と自分の子供が人生のほとんどを占めるようになります。日本以上に嫁いだ先の家との付き合いがあることも特 徴的です。そして、家族のつながりが大変深く、誰かが困っているならば協力して助けあおうとする文化があります。ですので、特に女性は結婚した相手の家族が人生の大半を左右します。こうした背景から女性の家族は結婚するときに相手を厳しい目でみるのです。そして、特に息子たちが韓国のお母さんたちの全てであり、生き甲斐でもあると言えます。
 
 
 

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韓国では、一部は祖父母を頼りますが、ほとんどが直接自分たちで育てるケースが多く、核家族化により家族の助けを得ることが難しくなっています。そのような状況の中、韓国の子育て世代の経済的負担を減らし、少子化を抑制する目的で政策、2013年3月より0歳-5歳までに保育料や養育手当てが支給されるようになりました。子供の年齢や施設の利用有無によって10万W-39.4万Wが支給されます。育児休業としては1年以内で取ることが出来ます。
 

保育施設としては国公立、民間、職場保育施設などがあります。特に韓国では2歳から6歳くらいまで通えるオリニチブと呼ばれる保育施設があります。このオ リニチブも人気のあるところでは待機児童が何百人といたり、生まれてすぐに待機申請をする必要があります。また生後12ヶ月辺りから文化センターを利用し、乳児の発達を促すプログラムなどに参加させている家庭もあります。韓国は乳幼児対象の早期教育があることからも教育の熱心さが伺えます。
 

韓国は母乳で育てます。歯の形に影響があると考えられており、哺乳瓶やおしゃぶりはなるべく加えさせたくないからです。離乳食の開始時期は4-6ヶ月で、 果汁などの限りなく液体に近いものからはじめます。韓国といえば辛い食べ物ですが、キムチなどは3歳を過ぎた頃から食べさせます。
 
 
 

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韓国の女性は、国の経済状況、また儒教の精神からも男性だけでなく女性も年を老いた親の面倒を見なければいけないという考えがあり、晩婚傾向もしくは結婚 をしないという選択をする女性も増えています。ですが、就職難や結婚・妊娠・出産による退職であっても何かしらの突破口を見つけようとスキルアップのため に資格取得したりなど立ち向かっていく強い精神を持っている人が多いように思います。受験や就職などの競争社会から培われたものかもしれません。
 

プライベートにおいては、人の縁を大事にする国なので誰かと過ごすことが多いです。 韓国の女性は女性同士で手をつないだり、腕を組みながら歩きます。これも一緒にいる相手との距離を縮めたり、仲のよさをアピールするような意味があります。
 

友達同士で、旅行や集まりに使うお金を1ヶ月1人いくらと決めて、共同で積み立て貯金をしたりしています。60歳代でも、毎月の女子会のような集まりがあ るほどです。恋人同士のデートも女性同士で遊ぶときや食事も基本は誰か一人が払います。割り勘はあまりしません。基本的に年長者が払うことになりますが、 友達同士であれば、おごってもらったら次は払い返すというように韓国の文化がうまく成り立っています。
 

また、美容大国といわれている韓国の女性は、自分磨きに余念がありません。卒業祝いに整形手術を親からプレゼントしてもらうこともあり、手作りパックや、 化粧水など美しくなるためなら努力を惜しみません。日ごろから体型がはっきりわかるようなトップスやミニスカート、ファッションにも女性らしさが前面に出ています。