世界各国の女性の学び、キャリアや働き方、結婚・出産、子育て、女性を取り巻く環境やライフスタイルについてご紹介します。
 

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ベトナムの教育制度は、初等・中等教育が6歳から始まり小学校が5年間、中学校が4年間、高等学校が3年間の12年制です。そのうち小中学校の9年間に義 務教育制度が取られています。ですが、ベトナムには農村部に少数民族などの伝統的なコミュニティーがあり、女性の家庭内での役割を重視するし女性が教育を 受けることに対し軽視する風習があるために就学率の男女格差が依然あります。
 

ベトナムには国公立と私立大学の2種類があり、4年制大学と短期大学あわせて約480校になり教育機関の数が増え続けています。また学生に人気が高い学部 は、経営マネジメント、会計、IT、金融・銀行学部です。これに合わせて大学側も学部をどんどん開設しています。これは就職を見据えての選択でもあります が人気に乗っているとも考えられていて問題視されています。学費は目安として国公立大学で400万~1000万VND/年(約200-480USD)で私 立は学部によりさらに高くなります。大学進学率は約15%で、学士取得率は4.2%、修士以上では0.2%になります。また大学に進学する人は裕福な家庭 の子供か学費を稼ぎながら勉強する学生で卒業後は外資系企業もしくはベトナム大手の企業に働くエリートが多いです。
 

お稽古事は、英語やフランス語、日本語、中国語、韓国語などの語学学校や、OAなどコンピューター関連の習い事を趣味でというわけではなくスキルアップの ために仕事関連した学校に通うことが多いようです。また中には、外国人男性との結婚を視野に入れて、上記のような語学や、料理教室、全く関係なくスポーツ クラブ、ダンスやメイクなど美容系など趣味として習い事をする人もいるようです。
 
 
 

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ベトナムは長い戦争期間中は男性が戦争に従事し、女性も生産活動をしなければなりませんでした。戦争後も賃金が低いために夫婦共働きが一般的です。ベトナ ムの女性の労働力率は70%台と高く、農業だけでなく、軽工業、サービス業に多く従事しています。また、アジア諸国の中でも、雇用問題を含めた女性の基本 的権利についてもっとも早く制度化されました。
 

女性労働者が、就労中の職業以外に更なる技術が取得できるように職業訓練が実施され、就労中の妊娠・出産・育児などの休暇や、雇用契約継続、女性の優先雇 用に関しても規則が制定されています。また、国会議員の27%を女性が占めており女性が重要な位置を保持しており、ベトナムの企業50万社あまりの中で約 30%は女性が企業主であるか経営を行っています。また、ある雑誌ではアジアでもっとも成功した女性経営者トップ50にベトナムから2名の女性が紹介されています。こうして見ると、女性が多く社会進出をしていることが伺えます。
 

労働時間については1日8時間1週間当たり48時間を越えてはいけません。1歳以下の子供がいる場合は1日7時間、週に42時間となります。また賃金は地 域によって差はありますが、男女差はあまりなく月給165万-235万ドン(※100万ドン4600円程度。2013年10月時点)くらいが政府によって 決められた最低賃金になります。
 
 
 

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結婚をするには出会いが必要ですが、日本と同様にベトナムでも出会いは学校や職場、友人の紹介、パーティーなどのイベントなどが出会いの場になっています。
 

また、国際結婚をするために国際結婚紹介所へ登録する女性も多いようです。人口・家族計画総局の報告によると、1998-2010年の間で外国人と結婚を したベトナム女性は約30万人いるとのことです。そのうちの大半が韓国人続いて中国人、台湾人との国際結婚です。外国人と国際結婚をしたベトナム人女性の 4分の3は、5人以上の兄弟がいて経済的に苦しい、仕事がない、学歴が低いなどの状況にあります。
 

このように様々な出会いがあり結婚に至るわけですが、ベトナム人の初婚年齢はというとベトナムの女性の初婚年齢は23.28歳(180カ国中87位)、男 性は26.63歳(2007年調べ)日本と比べると早いです。ベトナムの女性たちは恋愛中からデート代は男性が支払うものとし、恋愛の過程でも経済状況を見ており、結婚を見据えて付き合う傾向にあります。そして結婚に対して現実的で学歴や経済状況に重きを置き結婚相手を選ぶます。結婚するために必要な意識として、誠実さや分かち合いの精神をあげ、相手に責任感と忠実さを求めて結婚に至るようです。
 

結婚式はというと元々は自宅の祭壇で先祖に結婚報告をするくらいで教会などで式をする習慣はありませんが、近年では街のホテルやレストランを貸し切って披露宴を兼ねた結婚式も行われるようになっています。それに伴い結婚費用も膨れ上がり、ベトナムの経済成長が伺えます。
 

一般的にベトナムの女性は貞操観念が強く、恋愛中は妊娠はご法度ですが、結婚してからは3ヶ月以内に妊娠しないと心配になって病院に相談するということも あります。ベトナム女性の合計特殊出生率は、1.8となっています。これは急激な人口の増加に対する政府の「二人っ子政策」によるものです。
 

ベトナムの妊婦たちは産前1~2週間前まで働きます。中には出産当日まで働く女性もいます。ベトナムの女性はとてもたくましいです。ベトナムは法律の改善 を重ね、2013年5月より産後の母乳育児を推奨するため、6ヶ月間の出産前後休暇が取れるようになりました。その間、社会保険加入者には給料が支払わ れ、出産手当としてベトナム政府規定最低賃金の2か月分が支払われます。産後はほとんどの人が職場復帰し、1年間は労働時間の中で1時間母乳を与える時間 として昼休憩や早退が許可されます。
 

また、ベトナムでの出産は帝王切開が多く出産の約3割に及びます。それは、妊娠中の体重管理があまりなく20kg増加の妊婦もいたり、自然分娩が困難であ ることと、吉日の出産を選ぶ妊婦が多いためだとのことです。最近では辰年に産むと縁起がいいということで2012年にベビーラッシュがありました。このと きの旧暦の2012年に産むために帝王切開がかなり多かったようです。ベトナム人は縁起にとてもこだわりがあります。
 

日本のように跡取りをという考え方も根強くあり、産み分けにとても関心があります。実際、ここ数年の出産の男女比率も男児の比率が多くなっています。です が、これに対して政府が対策を取り産み分け指南本3万冊、27タイトル、更に7つのウェブサイトから産み分けに関する記事が削除されるという結果になりました。
 
 
 

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​ベトナムでは日本のように子育ての公的支援は十分とは言えません。家族や、親族、近隣の人々により支えられている状況です。両親が共働きの家庭が大半なので、昼間の育児は同居する夫の親か近くに住む妻の親にお願いします。家族や親族は比較的協力的なので気兼ねなく頼むことができます。
 

また、子供を預ける施設は、3歳児以上が対象の幼稚園はありますが、0歳児からの保育施設はほとんどありません。地方出身者は都会で働きながらの子育てが 難しいと子供を実家に預け、親子はなれ離れで暮すケースや近所の人にお金を払ってみてもらったり、富裕層では“おしん”と呼ばれるお手伝いさんを雇い、家事や育児をサポートしてもらいます。おしんはNHKの連続テレビ小説からきています。
 

ベトナムでは完全母乳育児の普及が低いこともあり、政府により母乳育児が推奨され産後休暇の延長、また母乳を与える時間などの確保も行われていますが、な かなか浸透していません。これは産後すぐに職場復帰をすることや、誤った広告によって母乳より粉ミルクのほうが良いと思っている母親が多いことが原因とし て挙げられます。ベトナムの女性たちは、小さな頃から家事を手伝っており、自分が稼ぐという考えが強く仕事と両立しながら子育てを行います。自分ひとりで 子育てをするという考えではなく、家族の協力のもと子育てをするという考え方が一般的です。また、男女平等に育児休暇はあるもののベトナムの男性はというと、あまり家事や育児に積極的ではありません。家事や育児は女性の仕事という考えが強いようです。
 
 
 

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ベトナムの女性は小さな頃から家事を手伝わされているため、男性よりも大人びており社会に出てからの働き方にも差が出てきます。結婚しても働き続ける女性、出産しても働き続ける女性が多いです。経済や産業の発展からベトナムも学歴社会になり、働きながらも大学に通ったり、語学などの習い事をおこなったり、スキルアップにも余念がありません。独身の時代に出来る限りのスキルアップをし、結婚をする女性が多いようです。結婚してからも、家事に育児に仕事にと、自分の時間をもつ余裕もなく日常に追われます。ですが、ベトナムの女性たちは、まず家族を大切にし、同じくらい仕事や勉強も大切という勤勉さをもっており苦痛にはあまり感じていないようです。
 

休日には、家族や友人とカラオケや映画、カフェでおしゃべりをしたり、ベトナムらしくバイクでドライブに行ったりし日ごろのストレスを解消しています。ま た最近では経済成長が高まる中、所得も以前より増えブランド志向にもなってきているようで、商品を買うときは高くても海外ブランドものを選ぶ女性も増えてきました。一生懸命に働き、勉強もし昇進して給与が増えることで、買い物をすることで上手にストレスの解消や自分磨きに繋げています。
 

また、学校の制服として着られたり、結婚式などの行事で着られる伝統衣装のアオザイからもわかるようにほっそりとした体系を保つことがベトナム女性の風潮 となっています。ベトナムでは、オーダーメイドの洋服も多くワンピースやブラウスなど自分の体型にあったオリジナルのものを作るのもベトナムの女性たちのおしゃれのひとつなのです。